10月31日(火)に株式会社オープンストリームさんの会議室で開催された「fun-tech meetup #4 子ども向けプログラミング知見共有会」に参加してきました。
fun-techとは?
「fun-tech」とは、株式会社オープンストリームさんの有志によって立ち上げられた、“様々な技術への『入門』を通して人との『繋がり』や学ぶことを『楽しむ』コミュニティ”です。
これまでにAWS Summit 2017 レポートLT大会や機械学習に関する勉強会を開催され、そして今月10日にはJava9を記念した勉強会も開催されるとのことです。
社外の人も気軽に参加でき、何より“楽しんで学ぶ”という姿勢が素晴らしいですね!
ちなみに、SNSやブログでの公開は、登壇者がNGを出さない限りOKとのことです。
会場の雰囲気
勉強会(知見共有会)の会場は上で書いた通り株式会社オープンストリームさんの会議室です。
入口にMicrosoft MVPの賞状とトロフィーが飾られていたのが印象的です。
ライトも当たって何かカッコイイ!
参加者は5名程度、皆さん初見なのか、ちょっと硬い雰囲気での勉強会スタートでした。
(私は開始時間まで「スナックワールド」やってました。すみません・・・。)
子ども向けハンズオンの知見共有
最初のセッションは、Microsoft MVPも受賞されている石田さんのセッション、「子ども向け Hands-On! ~Java女子部とPyLadies Tokyoのばあい~」です。
Java女子部で行った小学生向けのハンズオンとPyLadies Tokyoで行った中高生向けのハンズオンを紹介されていました。
感想・メモ
感想やメモは箇条書きで書いていきます。
- アイスブレイクを長めのとる → 隣の人と仲良くハンズオン
- ゲーム仕立てにすることで子どもの食いつきが良くなる。ゲームすごい!
- 最初に“絶対にクリアできない”ように課題を設定 → クリアしたくなるので興味が沸き、ちゃんと説明を聞くようになる。この失敗から成功体験をさせるやり方は運営側の発案。
- プログラミングの概念の説明にたとえ話をする際は、例えば変数の説明をする場合は学校での席替えを例に出す等、生活の中にあるものを使う。
- 時間のメリハリが重要で、座学とゲームの時間を短いスパンでちゃんと切り分ける。
- レベルの異なる参加者に対応できるよう、課題を事前に用意しておく。
- 同じゲームを課題にする場合でも、例えば「10回の攻撃でクリアできるようにパラメーター(変数)を調整する」というように、見方を変えることで難易度の調整を図る。
- マップを作成する課題(配列)を出した際、パネルで文字を書く、宝箱だらけの部屋にする等、子どもの発想力は豊か。
- 中高生向けのハンズオンでは自分でチャットを作成。
- 女の子向けに背景をピンクにする等、キラキラしたコンテンツになるように工夫。
- 完成版のチャットを常に表示するようにし、手を挙げて質問するのが恥ずかしい場合は、チャットで質問できるようにした。結果、チャットでの質問の方が多くなった。
- 45分のハンズオンは無謀。
- 想定外の参加者への対応やQ&Aリストを事前に用意(運営側の意識統一)することは大切。
- 会場のWi-Fi環境でAzureへの接続が制限されていた。事前に環境確認しておいた方が良い。
- とにかく“楽しく”体験することが大事。
ハンズオンのコンテンツにしても、数人のメンバーが仕事の合間を縫って数か月がかりで準備した、なんて話を聞くだけでも「すげー・・・!」と思いました。
石田さんはご自身のことを「コミュニティ厨」と仰っていましたが、これだけの運営に携われるのは凄まじいパワーです。
Scratchでプログラム体験会を開催した知見共有
次のセッションは、「Androidアプリ テスト技法」の著者でもある宮田さんの代行、飯田さんによる「小学生プログラミング体験をやってみた」です。
感想・メモ
感想やメモは箇条書きで書いていきます。
- 2020年の小学校プログラミング必修化を意識してScratch教室を開催。
- 参加者は4名、NHKの番組(たぶん「Why!?プログラミング」)を見ていた小学校一年生の子どもが一番できた。
- Scratchをやるにはマウス操作必須、簡単なキー操作もできた方が良い。
- 日本語のインターフェースが漢字なので、ある程度漢字を読む力が必要。 ※これについてはScratchの言語設定で平仮名にすることが可能
- Minecraftをプレイしている子どもは、X・Yを習っていなくても概念を知っていた。
- Scratchのハードルは低めで取っ付きやすい。Scratch自体は無料というのも嬉しい。
- LEGO WeDo等の、Scratchと連携が取れる教材も豊富だが、それら教材は比較的高価。
- まとまった学習課題が無いため、Scratchを教える側で用意する必要がある。
- 学習課題が豊富に用意されている点では「Code.org」がオススメ!
- 「気長に取り組み、苦手意識をつけさせない」「約束を守らせる」「親がリテラシーを身につける」ことが重要。
私自身何度かScratchを触っていますが、自由度が高いので、何かしらの材料が無いと子どもに教えるのが難しいです。今回のセッションでCode.orgの存在を知ったので、後日試してみようと思います。
そして、質疑応答のとき、参加者の方(恐らくwtoysaito氏)が「2,000円くらいで買えるScratchと連携できるガジェットがある」という話をされていたのですが、それが何だったのか聞き漏らしてしまったことが唯一の後悔!
(なんやったんやろー!?懇親会で聞いとけば良かったわ・・・。)
子どもと一緒にRaspberry Piでロボットを作った知見共有
最後のセッションは、娘さんと一緒にRaspberry Piでロボット製作をしている(現在進行形)杉田さんのセッションです。
感想・メモ
感想やメモは箇条書きで書いていきます。
- 娘さんの強い希望で都内にあるロボット教室に通うも、親の負担が大きかったため、自分自身でRaspberry Piを使ってロボット製作をすることを決意。
- 自分自身がRaspberry Piを知らなかったため、子どもと一緒に一から勉強。
- Raspberry Piは約6,000円、アンパンマンのPCの半額。
- 最初はScratchを使っていたが、自分的につまらなかったためPythonに切り替え(娘さんはScratchの方がやりたかったらしい)。
- 自分とお揃いのノートを渡して、学んだことはノートに書いていく。
- 学習成果を両親の前で発表。
- 最初に概念等を細かく説明しようとしたのは失敗。
- ロボット製作を通して、子どもがローマ字やLinuxコマンドを覚えていた。
“リボンで泥棒を撃退するロボット”を作ろうとする娘さんの豊かな想像力が素晴らしいですが、何より小学校2年生で下図のような設計図(フロー)が描けるのはスゴイ!
RasPi でロボットを作った話。かわいい。#funtechTokyo #RaspberryPi pic.twitter.com/fWssZi3fqg
— TakTools (@TakTools) 2017年10月31日
懇親会
セッション終了後は、お待ちかねの懇親会です。
SALVATOREのピザやサントリーのクラフトビールまで用意してくださいました。
写真の写りが悪いので申し訳ないのですが、大変美味しゅうございました!
TOKYO CRAFTも初めて飲みましたが、とっても飲みやすい!!
ウチの近所に売っているか分かりませんが、見かけたら買おうと思います。
懇親会では、他の参加者さんや、石田さんをはじめとしたオープンストリームの社員の方々とお話ししてきました。
やはり、こうやって交流できるのは楽しいですね!
学んだ後の交流、まさに“fun-tech”です。
(小さい頃触れたPCがWindows 98端末という、新卒の方には驚かされました!うーん。ジェネレーションギャップ!!そりゃNT 3.5の話をしても分からないですわー・・・。というか、9x系、NT系というのも完全に死語の話か!)
おわりに
そういったわけで、今回は西新宿にあるオープンストリームさんにお邪魔してきました。
子ども向けプログラミングの知見共有ということで各セッションを聞いてきたわけですが、
- 成功体験を積ませる。
- 苦手意識を植え付けさせない。
- ↑そのためにコンテンツを工夫する。
といったことが重要だと、改めて感じました。
自分自身がこういった子ども向けプログラミング教室・勉強会を主催するのは中々難しいですが、まずは自分も子どもと一緒にプログラミングを進めてみようと思います。もちろん、楽しみながら!
Twitterまとめ
今回の勉強会の様子は下記Togetterにまとめられていますので、興味がある方はご参照ください。
関連Webページ
- fun-tech meetup#4 子ども向けプログラミング知見共有会 に参加しました
- http://electricsheep.hatenadiary.jp/entry/2017/11/03/153131
> 「2,000円くらいで買えるScratchと連携できるガジェットがある」
↓こういうのでしょうか?参加したかった><
コドモとプログラミング – Scratchで格安ロボットプログラミング – Powered by LINE https://lineblog.me/takopresident/archives/63770.html
> miyatay様
コメントいただき、ありがとうございます。
> ↓こういうのでしょうか?参加したかった><
参加者の方が「ちびっこクラブ」と仰っていたので、恐らく記事で紹介されている「なのぼ~どAG」のことだと思います。
情報ありがとうございます!
初めて知りました!
・なのぼ~どAG各種キット:ちっちゃいものくらぶ
http://tiisai.dip.jp/?page_id=449
昨日は小規模ながら、詳しい参加者の方もいらっしゃって、内容は非常に充実しておりました。
飯田さんのScratch勉強会の話も大変参考になりました!