昨年の11月、Ignite 2019で発表されたオンライン版Excelの新しい機能「Office Scripts」について紹介しました。
そのときの発表では、パブリックプレビュー版が年内に試用できるようになる!とのことだったのですが、待てど暮らせど私の環境では使えるようにならず…。
仕方ないので、実際に触る前に今出ている情報をまとめてみようと思います。
(2020年1月6日時点ではまだリリースすらされていないので、ここで説明する機能は変更される可能性があります。)
Office Scriptsとは?
Office Scriptsは、早い話が“Excel VBAで言うところのマクロの記録機能のオンライン版”です。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/office/dev/scripts/overview/excel より
アクションレコーダによって、セルの編集や書式変更、テーブルの作成といったExcel上の操作を記録し、同じ操作を他のワークシートやブックで再生することができます。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/office/dev/scripts/overview/excel より
操作はスクリプトとして記録され、コードエディターを使って、TypeScriptまたはJavaScriptで編集できます。
https://docs.microsoft.com/ja-jp/office/dev/scripts/overview/excel より
Office アドインとの違い
Office Scriptsは、Office アドインで使用する「Office JavaScript API」の特別なバージョン、「Office Scripts API」を使用します。
Office アドインとOffice Scripts、どちらもExcel名前空間を介してExcelオブジェクトの制御を行いますが、Office Scriptsはイベントが使用できない等、範囲が制限されます。
また、Common APIも使用できないため、ダイアログや認証周りの処理等を行いたいときは、Office アドインを作成する必要があります。
以上のように、Office ScriptsはOffice アドインの兄弟的存在であり、Office アドインの知識をそのまま活かすことができます。
私のように「まだOffice Scripts使えないんだけど…」という方は、是非Office アドインの方を触ってみてください!
繰り返しになりますが、この記事を書いている時点ではまだOffice Scriptsを触ることすらできていません。
今回紹介した仕様は今後変わる可能性もありますので、その点だけはご注意ください。
最後に、実はGoogle Apps Scriptではすでに同様の機能が使えるようになっています。
G Suiteを使っている人であれば、“Office Scriptsはこの機能のExcel版”と思えば、分かりやすいかもしれませんね。
パブリックプレビュー開始
2020/1/8 追記です。
つい先日↑のように書いたばかりなのですが、ようやくパブリックプレビューが開始されたようです。
日本語のサポートページももう公開されていますね↓
管理センターでの有効化
Excel Blogにある通り、Office Scriptsを利用するには、Microsoft 365 管理センターの 設定 → Office Scripts から、「Let users automate their tasks in Office on the web」にチェックを入れて、設定を変更する必要があります。
残念ながら私の環境ではまだ有効になっておらず、「Automate」タブも表示されていないのですが、きっとその内反映されることでしょう。いや、反映してください!お願いだから!!
しかしながら、Excel Blogには下記のように、“他のExcelエンドポイントにOfficeスクリプトを追加することを検討する”といったことが書かれているのが気になります😁
Office Scripts will only be available in Excel on the web, though we will look to bring Office Scripts to other Excel endpoints.
https://techcommunity.microsoft.com/t5/excel-blog/announcing-office-scripts-preview/ba-p/1093559 より
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