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映画『ペンギン・ハイウェイ』感想

8月17日(金)に公開された映画「ペンギン・ハイウェイ」をさっそく観てきました。

原作は「夜は短し歩けよ乙女」と同じく森見登美彦先生。

最初に書いておきますと、私は原作を読んでいません。
もちろん、本自体は持っているのですが、「そのうち読もう。落ち着いたら読もう。」を繰り返していくうちにすっかり積ん読に・・・。筆不精ならぬ書不精とも言うべきズボラな性格の表われです。

映画化されることを知り、「それならばいっそ先入観なく映画を観てしまおう!」ということで、今回先に映画を観ることにしました。

あらすじ

主人公は小学4年生のアオヤマ君。
彼は大変研究熱心で、疑問に思ったことはすべてノートにまとめています。
そんな彼が一番興味を持っているのが歯科医院に勤める「お姉さん」。
気さくで自由奔放なお姉さんの研究を進める中、ある日突然、海の無い街中にペンギンが現れるという、奇怪な事件が発生します。この事件を研究することにしたアオヤマ君、お姉さんが放り投げたジュースの缶が空中でペンギンに変身するのを目撃し、彼はお姉さんとペンギンの謎を追っていくことになります。

感想

映画を振り返って、まず思い出すことはおっぱいです。

主人公のアオヤマ君は、「見てない」と言いつつもしっかり観察しているほどにお姉さんのおっぱいに大変興味を持ち、「お姉さんのおっぱいは何でできているのか?」「お姉さんとお母さんのおっぱいの違いは?」といった疑問を自分なりに考察し、研究ノートにまとめているほどです。さすがは科学の子。

“怒りそうになった時は『おっぱい』について考える”という、小学4年生とは思えぬ感情切り替えメソッドには感嘆させられました。おっぱい好きを隠そうともしないアオヤマ君の姿勢にも脱帽です。

こう書くと、「本作はペンギンではなくおっぱいがメインなのか?」と思われてしまうかもしれませんが、もちろんそんなことはありません。作中度々おっぱいに焦点は当たりますが、そこにエロさは無く、「ああ、お姉さんは立派なものをお持ちだな」と、ただ思うだけです。

本作は、可愛いペンギンとお姉さん、郷愁を誘う夏の描写とは裏腹に、多くの謎を残すSF作品です。

「ペンギンエネルギーとは何だったのか?」
「お姉さんとペンギンはどこから来てどこへ行ったのか?」
「ジャバウォックは何故生まれたのか?そもそも何なのか?」

そんな疑問が数多く沸き、正直、一度観たくらいでは内容を理解することができませんでした。本作を一言で表そうにも、私の知識の無さ、語彙力の無さ故に、どう表現して良いのか分かりません。

そのため、出てくる感想が、まずはおっぱいとなるのです。
おっぱいは作品の本質ではなく、刺身に添えられている菊のような、香り立たせるアクセントではあるものの、簡潔で分かりやすく共感しやすい「おっぱい」の印象は、やはり強烈なものでした。

二度三度映画を観、原作を読んで咀嚼をし、それでようやく自分なりに納得のできる答えが見つかるような気もします。なので、あくまでも私見ですが、これからこの映画を観ようと思われている方は、まずは何も考えずに観た方が良いのではないかと思います。観ながら色々考えだすとキリがなく、映像も音楽も楽しめなくなってしまうかもしれません。考えるのは後にして、まずは観る。Don’t think, feel!!です。

おわりに

上で書いた通り、本作は私にとっては難しく感じる作品でした。
ただ、夜は短し歩けよ乙女や四畳半神話大系とはまた違った森見ワールドが体感できますので、森見作品のファンの方にはおススメの映画だと思います。考察好き、ジュブナイル・SF作品好きの方も楽しめるかもしれません。

半面、プリキュアのような起承転結が分かりやすい作品好きな方にとっては、疑問が残って後味がスッキリしなくなる可能性もありますので、その点だけはご注意ください。

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