IAccessibleオブジェクトの各種プロパティやオブジェクト間の関連を調べるのにとても役立つツールとして「Accessible Explorer」があったのですが、いつの頃からかファイルを公開していたページがなくなってしまいました。
以前Answersで回答した際にこのツールを紹介しようとしたとき、ダウンロードできずに困った記憶があるのですが、今日たまたまmougのトピックを見たところkumattiさんがダウンロード可能なリンクを紹介されていました。
(普段あまりmougを見ることがないので本当に偶然の発見です!)
Internet Archiveのリンクで、ご本人も書かれていますが、本当によく発見されたなと思います。素晴らしい!
そのアーカイブのリンク先を辿るとMicrosoftのDownload Centerに行き着くのですが、どうやらAccessible Explorerやその他ツールの実行ファイルへのリンクは生きているようです。
・accevent32.exe
・accevent9x.exe
・AccExplorer32.exe
・AccExplorer9x.exe
・event32.dll
・event9x.dll
・inspect32.exe
・inspect9x.exe
Accessible Explorerの実行ファイルは「AccExplorer32.exe」ですが、ダウンロードして実行したところ、Windows 7(32ビット版)で無事に動作確認できました。
「Inspect」や「MsaaVerify」といった代替ツールはあるものの、個人的にはAccessible Explorerが一番使いやすいので、今回の情報は大有り難いものでした。
kumattiさん、素晴らしい情報をありがとうございました!
今回はついでにAccessible Explorerの代替ツールも紹介しておきます。
・Inspect
・UI Spy
・Accessible Event Watcher
MSDNにあるAccessible Explorerの解説ページによると、Accessible Explorerは廃止されるので「Inspect」を使用してください、といったことが書かれています。
この「Inspect」はWindows Software Development Kit(Windows SDK)に入っているツールなのですが、このツールと一緒に入っているのが「UI Spy」と「Accessible Event Watcher」です。
UI Spyも解説ページには時代遅れだから「Inspect」を使用してください、といったことが書かれているのですが、こちらはAccessible Explorerと違ってMicrosoft Windows SDK for Windows 7 and .NET Framework 3.5 SP1(バージョン7)にちゃんと同梱されています(新しいバージョンのSDKには同梱されていないようです)。
Windows SDKをインストールすると、これらのツールが使用できるようになるのですが、この数点のツールのためだけにWindows SDKをすべてインストールするのは大変なので、SDKからこれらのツールだけを抜き出す方法を下記にて紹介します。
1. 「Microsoft Windows SDK for Windows 7 and .NET Framework 3.5 SP1 (ISO)」からSDKのisoファイルをダウンロードします。
※ 64ビットOS用の「GRMSDKX_EN_DVD.iso」ファイルに32ビット用のツールも含まれているようですので、ダウンロードするのは「GRMSDKX_EN_DVD.iso」ファイルで良さそうです。
※ 各isoファイルの違いについては「Win32API – C .h to D」参照。
2. iso形式に対応した圧縮・解凍ソフト(7-Zipがお薦めです)で、1.でダウンロードしたisoファイルを開きます。
3. isoファイルの中の「Setup\WinSDKTools_amd64」フォルダ内にある「cab1.cab」ファイルを開きます。
4. 下記ファイルを適当なフォルダに展開します。
・FL_Event.dll_all_enu_28F47123_11DA_4E02_A0C1_F83F454B58B4
・FL_Event.dll_all_enu_572765FE_8F6B_4CAF_82FF_A8389CBA2293
・WinSDK_AccEvent_exe_x64
・WinSDK_AccEvent_exe_x86
・WinSDK_Inspect_exe_x64
・WinSDK_Inspect_exe_x86
・WinSDK_UISpy_exe_3A5AD30B_B3D2_4848_A0D2_1855D2E8649F_x86
・WinSDK_UISpy_exe_F4868B98_CB07_484D_BF82_4B6CD1D6D924_x64
5. 4.で展開したファイルを、使用する環境に応じてリネームします。
・32ビット
- FL_Event.dll_all_enu_28F47123_11DA_4E02_A0C1_F83F454B58B4 → Event.dll
- WinSDK_AccEvent_exe_x86 → AccEvent.exe
- WinSDK_Inspect_exe_x86 → Inspect.exe
- WinSDK_UISpy_exe_3A5AD30B_B3D2_4848_A0D2_1855D2E8649F_x86 → UISpy.exe
・64ビット
- FL_Event.dll_all_enu_572765FE_8F6B_4CAF_82FF_A8389CBA2293 → Event.dll
- WinSDK_AccEvent_exe_x64 → AccEvent.exe
- WinSDK_Inspect_exe_x64 → Inspect.exe
- WinSDK_UISpy_exe_F4868B98_CB07_484D_BF82_4B6CD1D6D924_x64 → UISpy.exe
以上の手順で各ツールが使用できるようになります。
各ツールの細かい説明は下記Webページをご参照ください。
「Testing Tools」
http://msdn.microsoft.com/en-us/library/windows/desktop/dd373661%28v=VS.85%29.aspx
「UI Spy (UISpy.exe)」
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms727247%28v=vs.80%29.aspx
その他、CodePlexにも下記のようなツールがあります。
・MsaaVerify(MsaaVerify.exe)
http://msaaverify.codeplex.com/
・UI Accessibility Checker v.2.0(AccCheckUI.exe)
http://acccheck.codeplex.com/
・Visual UIA Verify v1.0(VisualUIAVerify.exe)
※ 「UI Automation Verify (UIA Verify) Test Automation Framework」に含まれるツールです。
http://uiautomationverify.codeplex.com/
A ri ga to go sai mas
(Thanks for your posting…)